やっぱり刺身が美味い!!完全養殖鯖〜唐津Qサバ〜
2018/11/04
完全養殖のサバ??
こんなの美味しいのか??
今まで魚屋として働いてきて、まず一番に思った印象がこれです。
サバといえば、とにかく群れで回遊して餌を捕食して成長していきます。
ただ、養殖といえば狭い生簀の中で、
回遊範囲を制限されて、餌も頑張らなくても食べれるということで
人間で表現すればメタボ鯖が出来上がりそうですが・・・。
今まで、鯖の養殖といえば、
天然の稚魚を捕まえて、それを生簀にいれて人工的に餌を与えて
成長させるというものが一般的でした。
九州ではかなり盛んに行われており、大分の蓄養鯖や
長崎のハーブ鯖が有名です。
どの業者もいかに養殖魚特有の餌臭さを抑えるかに力を注いでおり
やはり天然物と比べると、脂に若干の違和感を覚えてしまいます。
完全養殖といえば、水産業界では近畿大学のマグロが有名で
飲食店も出しているくらいです。
今回はサバといえば九州!福岡!ということで
九州大学が完全養殖を行っています。
そもそもなんで完全養殖鯖???
資源減少
別に天然で結構取れているから養殖する必要はないのでは?
と思ってしまうかもしれませんが、本当のところ年々真鯖の漁獲量は減っています。
サバの漁獲量が多い海域、東シナ海では約40年前と比べて
漁獲量が1/3に減っています。
スーパーにはいつも鯖が並んでいますが、
ほとんどが海外産の鯖になります。
国産と比べると脂があってこちらのほうが美味しいという方が多いのでは?
ただ、私からしてみれば脂がくどくて嫌な味です・・。
そんなことで、国産の鯖はどんどん数が減ってきています。
高鮮度で流通できる
生簀にいれて養殖するので、天然物と比べて出荷の調整がしやすのが特徴です。
また、出荷するまで活かしておけますし、
一番の特徴が活魚出荷可能なので、スーパーや居酒屋で身がプリップリの
鯖刺身を食べることができます!
天然であれば、そう簡単にお刺身食べれないですよね?
寄生虫の問題
鯖の生食するにあたって、最大の問題はアニサキスです。
詳しくは以前の記事に乗せていますので確認していただければ。
完全養殖ということで、餌をしっかりコントロールできるのが特徴です。
いままでの養殖(蓄養)では、稚魚までは天然の環境で育っているので、
アニサキスを体内に取り込む可能性がありますが、
完全養殖ということで、限りなくアニサキスが寄生しないよう
養殖することができます。
脂の乗りが周年一定以上
真鯖の脂質は、どうしても冬場は多くても夏場は落ちる傾向にあります。
特に夏場になると、全く脂がなく青魚というよりは赤身魚のような
真っ赤な身色をしています。
それを完全養殖で餌をコントロールすることで、
比較的脂が少ない時期でもある程度おいしく食べれるくらいの
脂質をつけることが可能です。
唐津Qサバって何がコンセプト・・?
名前を聞いて、どういうものか全く想像がつきません。
世界の果てまで行ってQ!!みたいなイメージを勝手に思ってましたが、
詳しくはこういうことみたいです。
◯Quality
クオリティーのQ
◯究極
きゅうきょくのQ
◯九州大学
きゅうしゅうだいがくのQ
これらの3つからとっています。
完全養殖を初めて、2年間は名前がついていない状況でしたが、
公募できまったとのことで、それから知名度がアップしてきたとのこと。
完全養殖鯖を食す!!
まだまだ、養殖されている魚の数も少ないので食べられる場所に限りがあります。
唐津市内では結構出回っているようですが、行く機会もあまりないという方も
多いと思い、こちらのお店をお勧めしています。
だるま屋
住所: 福岡県福岡市中央区天神1丁目15-3天満宮横丁
電話:092-233-8788
食べログ:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40001384/
ホームページ:http://www.gourpedia.com/tenjin_darumaya
※いつもあるわけではないので確認して行ってください。
<お刺身>
<骨せんべい>
天然の鯖と食べ比べてみましたが、
唐津Q鯖のほうが、脂はのっているし、青魚特有の臭みがないため
非常に食べやすかったです。
これだったら鯖のにおいが苦手な方でもすごく食べやすかと思いますし、
これから福岡にきて、鯖のお刺身を食べたいと思っている観光客の方にも
おすすめできるものだと思います。
とにかく年中美味しく!そして安全に鯖の刺身を食べたいと思われる方には
非常に将来性がある完全養殖鯖です!
私は、済州島鯖推しですが、いまでは手に入りませんからね・・・。
では、魚食ライフを楽しんでください!